宅建業法 SECTION 1〜3
80分講義 台本 / 智朗講師用 / Google Slides順対応版(全52節)
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表紙オープニング00:00 〜 03:00 / 3min
【スライド:表紙「宅建業法」】
はい、みなさんおはようございます。智朗です。
今日からですね、いよいよ宅建業法に入っていきます。
最初にひとつだけ、ちゃんと言っておきますね。宅建試験って全部で50問あるんですけど、そのうち 宅建業法だけで20問 出るんですよ。4割 です、4割。ここを得意分野にできるかで、合格できるかどうかがほぼ決まる、と言っても言い過ぎじゃない。
「うわぁ、プレッシャーかかること言いますねぇ」って思った人。安心してください。宅建業法は民法と違って、ぶっちゃけ 「実務マニュアル」 なんです。日本語さえちゃんと読めれば、なんとかなる単元。覚えゲーに持ち込めば勝てる。
で、今日やる SECTION 1〜3 はね、その覚えゲーの中でも特に 理屈で覚えられる、いちばん優しいパート。だから今日ここで土台をしっかり作っちゃえば、宅建業法ぜんぶがラクになります。
今日のゴールは3つだけ。「宅建業ってそもそも何?」、「免許のルール」、「誰だと免許もらえないの?」。この3つです。80分間、集中してついてきてくださいね。じゃ、行きましょう。
SECTION ONE宅建業・宅建業者の定義
【スライド:SECTION 1 タイトル / ディバイダー】
S1.1重要用語03:00 〜 04:30 / 1.5min
【スライド:重要用語】
はい、ではSECTION 1、いきましょう。最初は 「宅建業ってそもそも何なの?」 という、いちばん根本のお話です。
想像してみてください。あなたが街を歩いてて、駅前の不動産屋さんの店先で「3LDK 駅徒歩5分 2,800万円」みたいな貼り紙を見たことありますよね。あれが「宅建業」のいちばんわかりやすい姿。でも実は、世の中の「不動産っぽい仕事」が 全部 宅建業ってわけじゃないんですよ。
「え、不動産扱ってたら全部宅建業じゃないの?」って思った人。そう、そこなんです、今日の落とし穴。たとえば、自分のマンション貸して家賃もらってる大家さん、あれ宅建業じゃないんですよ。「え、なんで?」って思いますよね。その答えがこのSECTION 1に全部入ってます。
結論から言うと、宅建業法って たった4つの言葉 で決まるんです。「宅地」「建物」「取引」「業」。この4つを組み合わせて全部揃ったら宅建業、1個でも欠けたら宅建業じゃない、っていうシンプルな仕組み。
ざっくり感覚だけ先に渡しておきます。宅地 は「建物を建てるための土地」、建物 は屋根・壁・柱があるもの、取引 は「売る/買う/貸す/借りる」の動き、業 は「商売としてやってる」ってこと。今はこのレベルでOK。
じゃあ次のスライドで、この4つをどう組み合わせれば「宅建業」になるのか、その 公式 をお見せします。
S1.2公式:宅建業=「宅地・建物」×「取引」×「業」04:30 〜 05:30 / 1min
【スライド:宅建業 = 宅地建物 × 取引 × 業】
はい、これが今日いちばん最初に覚えてほしい 公式 です。
宅建業 = 「宅地・建物」 × 「取引」 × 「業」
注目してほしいのが、間が 「+(足し算)」じゃなくて「×(かけ算)」 ってところ。なんでわざわざかけ算なのか。これね、かけ算は1個でもゼロなら全部ゼロ になるからなんですよ。
たとえばですね、3 × 5 × 0 = 0 ですよね。どんなに前の数字が大きくても、最後がゼロなら答えはゼロ。これと同じで、宅地建物の要素はあるけど取引してない、とか、取引してるけど業じゃない、ってなった瞬間、宅建業 = 0、つまり 「宅建業じゃない、免許も要らない」 になるんです。
ここでよく 「先生〜、3つも揃わないとダメなんですか?厳しくないですか?」 って質問が出るんですけど、逆なんですよ。3つ揃わないと免許要らない、つまり「3つ揃わない人は自由にやっていい」っていう、むしろ 緩いルール なんです。
これ、本試験での威力がすごい。「Aさんはこういう商売をしてます。免許要りますか?」っていう問題が出たら、頭の中でこの公式に当てはめるだけ。3つ揃う → 免許必要、1個でも欠ける → 免許不要。それだけ。
覚え方は 「サン・カケ・ゼロ」。3要素のかけ算、1個でもゼロなら全部ゼロ。じゃあ、その3要素を1個ずつ深掘りしていきましょう。まず1つ目、宅地 から。
S1.3宅 地(イントロ)05:30 〜 06:00 / 0.5min
【スライド:宅 地】
3要素の1つ目、「宅地」。「宅地」って言葉、ふだん使わないですよね。たぶん皆さん、聞いたら頭に浮かぶのは 「ハウスメーカーの分譲チラシで見るような、きれいに整地された住宅地」 じゃないでしょうか。僕も受験生のとき、まったくそのイメージでした。
ところが、宅建業法でいう「宅地」は、その常識から ずっと広い んですよ。ボーボーの田んぼだって宅地になる。コインパーキングが宅地になることもある。逆に、住宅街にあるのに宅地じゃない、ってこともある。
「え、ええ…?」って混乱しますよね。安心してください、ちゃんと 2つのパターン で整理されてます。これからその2つを順番にお見せして、最後に判定フローでまとめます。じゃあ1つ目のパターンから。
S1.4パターン①:建物の敷地に供せられる土地06:00 〜 08:00 / 2min
【スライド:建物の敷地に供せられる土地】
1つ目のパターン、「建物の敷地に供せられる土地」。「供せられる」って明治時代みたいな固い日本語ですけど、要するに 「建物が建ってる、または建てる予定がある土地」 はぜんぶ宅地、って意味です。
具体的なシーンで考えましょう。あなたのお父さんが、田舎にある 先祖代々の田んぼ を持ってるとします。地目欄もガッツリ「田」って書いてある。稲が植わってる。バリバリの農地、ですよね。さあ、これは宅地でしょうか?農地でしょうか?
【学生に考えさせる。手を挙げさせてもいい】
普通に考えたら「農地」って答えますよね。でも、宅建業法的には「宅地」になることがある んです。ここがツボ。
どういうことか。お父さんがある日「ここに息子の家を建ててやろう」って言い出した。まだ稲は植わってるし、見た目は田んぼのまま。でも 「家を建てる予定」 が決まった瞬間、その土地は 宅地 に変身します。田んぼなのに宅地。
ここでよく 「先生、なんでそんなややこしいルールなんですか?」 って聞かれるんですけど、考えてみてください。もし「地目が宅地」だけで判定したら、悪い業者が 地目だけ変えずに田んぼを家用に売って、規制を逃れる ってことができちゃう。それを防ぐために、法律は 「ハコ(地目)じゃなくて中身(使い道)で見るぞ」 っていう仕組みにしてるんです。お客さんを守るための知恵、ということですね。
逆パターンも押さえます。地目欄に「宅地」って書いてあっても、所有者が「ここは絶対に建物建てない、駐車場専門にする」と決めてるなら、それは 宅地じゃない。地目に騙されちゃダメ、ってこと。
この「使い道」というキーワードが、パターン①の本質。じゃあ、もう1つのパターン②に進みましょう。
S1.5パターン②:用途地域内の土地08:00 〜 09:30 / 1.5min
【スライド:用途地域内の土地】
パターン②は、「用途地域内の土地」。
用途地域、覚えてますか?念のため一瞬おさらいすると、都市計画法 で「ここは住居エリア、ここは商業エリア、ここは工場エリア」って区分けしてある、街のゾーニングのことです。地図で言うと、ピンク・黄色・グレーで色分けされてるあのエリア。
このゾーンの中にある土地はね、なんと 原則ぜんぶ宅地扱い になります。
「え、原則ぜんぶ?青空駐車場でも?マンション横の空き地でも?」って思いますよね。原則ぜんぶ、です。なぜかというと、用途地域って 「いずれ建物が建つことを前提に区切られたエリア」 だから。だから「今は何もなくても、将来建つはず」って前提で宅地として扱う、というロジックなんです。
ただし、ここに 5つだけ例外 がある。用途地域内であっても、これら5つは 未来永劫、建物が建つ予定がない ので宅地じゃありません。それが──
道路・公園・河川・広場・水路
覚え方は、頭文字を取って 「道・公・川・広・水(どう・こう・かわ・ひろ・みず)」。声に出してみてください、3回。…はい、これでもう忘れない。
本試験ではね、この 5つ以外は全部「宅地」 でOK、っていう超ラクな構造になってます。「駐車場?宅地。資材置場?宅地。空き地?宅地。」みたいに、用途地域内なら基本イエス。
これでパターン①と②、両方そろいました。実際にどう判定するか、次のスライドで フローチャート にまとめます。
S1.6「宅地」かどうか判定フロー09:30 〜 10:30 / 1min
【スライド:宅地判定フロー】
2パターンを、判定フローで整理します。本試験で迷ったら、必ずこの順番で考える。順番が大事です。
STEP 1:建物が建ってる or 建てる予定? └─ YES → 【宅地】(地目は関係なし、即決定) └─ NO → STEP 2へ STEP 2:用途地域内? └─ NO → 宅地じゃない、終了 └─ YES → STEP 3へ STEP 3:道路・公園・河川・広場・水路? └─ YES → 宅地じゃない └─ NO → 【宅地】
なぜこの順番かというとですね、STEP 1の 「使い道」 が 最強 だからなんですよ。建物が建ってる、建てる予定がある、これがYESなら、用途地域が外だろうが田んぼだろうが、議論終了で宅地確定。だからまずここでザクッと判定する。
そこでNoになって初めて、STEP 2で「じゃあ用途地域は?」って絞り込みに行く。そして用途地域内だったら、最後にSTEP 3で「道公川広水じゃないよね?」って除外チェック、っていう 絞り込み型のフロー です。
このフローが頭に入ってれば、宅地判定はもう怖くない。実際に3問やってみましょう。
S1.7具体例で確認(宅地)10:30 〜 11:30 / 1min
【スライド:具体例で確認】
3問だけ、サクッと判定してみましょう。指差し確認するつもりでフローを回してください。
STEP 1が 最強カード っていう感覚、つかめましたか?「建てる予定」って言葉が出てきたら、その瞬間に宅地確定、と覚えておいてください。
はい、宅地のパートはこれで終わり。じゃあ次、3要素の2つ目、建物 に進みましょう。ここは軽め、すぐ通過します。
S1.8建 物11:30 〜 12:30 / 1min
【スライド:建 物】
3要素の2つ目、「建物」。ここは宅地と違って、わりとそのまま、シンプル。
定義は 「屋根・壁・柱があるもの」。皆さんが街で見るもの、ほとんど建物に該当します。マンションの一室 も建物、コンビニ も建物、倉庫 も建物、商業ビル も建物。ここまでは違和感ないですよね。
逆に、「建物っぽいけど建物じゃないもの」 をひとつだけ覚えておいてください。代表が ソーラーパネル。「屋根あるじゃん、屋根」って思いますよね。あれね、建物の屋根じゃなくて、ただの板(パネル) なんです。柱もないし壁もない。だから建物じゃない。
あと、建築資材が積んであるだけの空地、ブルーシートかぶせてあるだけのプレハブ未満のもの、これらも建物じゃない。判断軸は「屋根・壁・柱」、3点セット。これだけ覚えれば大丈夫。
建物はここまで。じゃあ次、3要素の3つ目、取引 に進みましょう。ここから今日の山場、いちばん試験に出る論点が始まります。集中度上げていきましょう。
S1.9取 引12:30 〜 13:30 / 1min
【スライド:取 引】
3要素の3つ目、「取引」。ここね、宅建業法ぜんぶの中で いちばん試験に出る論点 が眠ってます。覚悟して聞いてください。
「取引」って言葉の中身は、2軸で整理されます。まず 「誰が・どんな立場で動くか」 という軸。これが3パターン。
- 自ら:自分が当事者として直接やる。たとえばマイホームを自分で買主に売る。
- 代理:依頼主の代わりに、依頼主の名前で契約まで結ぶ。「○○さんの代理として、私が契約します」のパターン。
- 媒介:仲介、いわゆる橋渡し。買主と売主を引き合わせるけど、契約は本人同士がする。不動産屋さんの大半はこれ。
そしてもうひとつの軸が、「何をするか」。これが3種類。売買(買う・売る)、交換(土地と土地を交換、みたいな)、貸借(貸す・借りる、賃貸)。
3パターン × 3種類 = 9マス。この9マスのうち、宅建業法で「取引」と認められるのは何マスで、認められないのは何マスか。これが次のスライドのテーマで、本試験で10年連続出題 されてる超頻出ゾーンです。
S1.10「取引」9マス表 ─ 1マス覚えれば終わり!13:30 〜 16:30 / 3min
【スライド:取引9マス表】
はい、来ました、今日いちばんの最重要論点。本試験で 10年連続 問われてるやつです。
| 売買 | 交換 | 貸借 | |
|---|---|---|---|
| 自ら | ○ | ○ | × |
| 代理 | ○ | ○ | ○ |
| 媒介 | ○ | ○ | ○ |
9マス中、○が8つ、×は1つだけ。どこですか?はい、左下、「自ら貸借」 です。
覚えるのはこれだけ。「自ら貸借、取引にあらず」
具体的なシーンで実感してもらいます。たとえばあなたが、頑張って投資用マンションを1部屋買った。入居者を募集して、毎月家賃をもらってる。これ、世間では 「不動産業」 って呼ばれますよね。「ああ、あの人マンション経営してる、不動産やってる人」って。
でも宅建業法的にはこれ、「自ら(オーナーとして)貸借」 だから、取引にあたらない。つまり 免許不要 です。あなたが100部屋持ってても、200部屋持ってても、自分で貸してる限りは免許要らない。
ここでよく 「先生〜、なんで自ら貸借だけ免許要らないんですか?商売っぽいのに」 って聞かれます。いい質問。理由はこうです。
大家さんが入居者に部屋を貸す、これって 自分の財産の運用 なんですよ。「業」というより「資産活用」 に近い。しかも、お客さんへの被害も限定的(最悪でも家賃トラブルくらい)。だから国はわざわざ免許で縛らない。一方、「売買」「代理」「媒介」は 大金が動く・所有権が動く・お客さんが大損する可能性がある から、ガッツリ免許で縛る。リスクの大きさで線引きしてる ってことです。
同じ理屈で、これも全部 免許不要 になります。
- サブリース(借りてまた誰かに貸す)→ 結局自分が貸主として動く
- 賃貸経営 全般 → 自ら貸借
- マンション管理業 → そもそも取引じゃない
- 宅地造成業 → 造成は取引じゃない
世間で「不動産屋さん」ってひとくくりに呼ばれてる業態の中で、宅建業の免許が本当に要るのは 一部だけ、というのが現実なんです。
じゃあ次、3要素の最後、業 に進みましょう。
S1.11業(利益を追求する行為)16:30 〜 17:00 / 0.5min
【スライド:業】
3要素の最後、4つ目の単語、「業」。漢字一文字で強そうですけど、中身はシンプル。要するに 「商売としてやってる」 ってこと。
たとえば、あなたが住んでた家を結婚を機に1回だけ売る、これは「業」じゃない。1回きりだから。でも、不動産屋さんみたいに 毎月毎月、いろんな人に何件も売ってる、これは「業」。…ざっくりこういう違いです。
でも「商売としてやってる」って、けっこう曖昧ですよね。「何回売ったらアウトなんですか?」「何人に売ったらアウトなんですか?」って思います。なので法律ではこれを 2つの要件 で具体的に定義してます。ただ、定義をいきなり聞いてもピンと来ないので、先に具体例を3問 見て、感覚をつかんでから戻りましょう。
S1.12宅建業に関する具体例17:00 〜 19:30 / 2.5min
【スライド:宅建業に関する具体例】
はい、3要素を全部使って、本試験形式の3問やります。実際の試験でも、こういう「事例問題」が必ず出ます。3要素で1個ずつチェックしていく、っていう 判定の型 を身につけてください。
Aが用途地域内の農地を区画割りして、不特定多数に分譲する。Aに免許要りますか?
判定しましょう。3要素で順番にチェック。
- 宅地? → ○。用途地域内、しかも「家を建てる予定の区画」を分譲してる。バリバリ宅地。
- 取引? → ○。自分で売ってる(自ら売買)。9マス表で○。
- 業? → ○。不特定多数に分譲してる。商売。
3つ揃った。よって 免許必要。シンプルですね。
同じくAが土地10区画を分譲。販売業務はBに 代理 依頼。AとB、誰に免許要りますか?
これね、受験生の多くが間違える典型問題 です。よくある誤答は 「Bに任せたんだからAは関係ない、Bだけ免許」。…これ、不正解。
なぜか。落ち着いて整理しましょう。土地の所有者はA ですよね。土地を売ってお金を受け取るのも、最終的にAなんです。Bは契約事務を代行してるだけで、取引の本体はAの「自ら売買」。だからAも免許必要。
そしてBは、Aの代理として動くので、これは9マス表でいう 「代理 × 売買」。これも○。よってBも免許必要。
正解:AもBも、両方とも免許必要
覚え方は 「代理を立てても、本人の責任は消えない」。これ、日常感覚と一緒ですよね。代行業者を雇っても、自分の責任がなくなるわけじゃない。
Aが商業ビルをBに賃貸。Bがそのビルをフロアごとに分けて、テナントのC・D・Eに転貸。さあ、誰か免許要りますか?
シーン具体化してみますね。Aは大家、Bは サブリース業者、CDEは 各フロアに入る飲食店や小売店。よくある駅前の雑居ビルとかをイメージしてください。
【たっぷり3秒ためる】
はい、答えは…誰も要りません。全員免許不要。
確認しましょう。Aは 自らBに貸借。Bは借りた物件をCDEに 自ら転貸借。両方とも「自ら貸借」、つまり 9マス表のたった1つの×ゾーン に全員ハマってる。
「え、サブリース業者って大規模に貸借やってるじゃないですか、それでも免許要らないの?」って思いますよね。要らないんですよ。世間のイメージと法律のルールが、ここでガッツリずれる典型例です。
S1.10の合言葉、もう一度。「自ら貸借、取引にあらず」
このフレーズが、Q3で 完全に効いてくる わけです。3要素を1個ずつチェックする型と、9マス表、両方使って判定する。これが宅建業法の判定の基本作法、と覚えておいてください。
じゃあ感覚つかめたところで、後回しにしていた「業」の正式な2要件を、最後に押さえましょう。
S1.13「業」の2要件 ─ 両方そろって初めて「業」19:30 〜 20:30 / 1min
【スライド:業の2要件】
具体例で感覚つかんだところで、「業」の正式な定義に戻ります。2つの要件、両方そろって初めて「業」。
境界線をハッキリさせるために、4パターンで考えましょう。
- パターンA:自分の家を1回だけ売る(結婚で引っ越し)→ 反復継続じゃない(1回きり)→ 業じゃない、免許不要
- パターンB:弟だけに1棟売る → 不特定多数じゃない(身内のみ)→ 業じゃない、免許不要
- パターンC:自社の社宅を従業員にだけ繰り返し売る → 反復継続だけど不特定多数じゃない → 業じゃない、免許不要
- パターンD:赤の他人にどんどん何度も売る → 不特定多数 × 反復継続 → ガッツリ業、免許必要
ここでよく 「先生、何回からが反復継続なんですか?2回?3回?」 って質問あるんですけど、法律にも明確な数字はないんです。判例や行政の運用 で総合判断されるグレーゾーンがあるってこと。試験では「明らかに業」「明らかに業じゃない」のレベルしか出ないので安心してください。
合言葉は 「不特定多数 × 反復継続」。両方そろって初めて業。
はい、これで宅建業の3要素、ぜんぶ揃いました。宅地建物 × 取引 × 業。じゃあ次、これを「営む者」、つまり 宅建業者 の話に進みましょう。
S1.14宅地建物取引業者(宅建業者)20:30 〜 21:00 / 0.5min
【スライド:宅建業者】
ここまで「宅建業とは何か」という 行為 の話をしてきました。ここからは話の主語が変わって、「その行為をやってる人」=宅建業者 の話に移ります。
定義はシンプル。「免許を取得して、宅建業を営む者」、これが宅建業者。個人でも、法人(株式会社など)でも 宅建業者になれます。「不動産屋を1人で開業するおじさん」も宅建業者、「上場してる大手デベロッパー」も宅建業者、立場は同じ。
でね、ここからが今日の もうひとつの山場。3要素が揃ってても、「お前は特別扱いね」 ってなる人たちが何種類か存在するんですよ。国・地方公共団体だったり、信託会社だったり、破産管財人だったり。これを次のスライドから整理していきます。
S1.15宅建業者に関する特則21:00 〜 22:00 / 1min
【スライド:宅建業者の特則】
「特則」って言葉、固いですよね。要するに 「特別ルール」。3要素揃ってても、これから紹介する人たちは 普通の宅建業者と違う扱い を受けます。
全体像を一枚で見せると、こんな構造になってます。
ポイントは、①②③は「最初から特別」の話、④は「途中で特別になった」の話、というふうに 性質が違う ってこと。だから ④ みなし宅建業者は別枠で扱います。
まずは①の中身から、1枚ずつ見ていきましょう。
S1.16特例(その1:国・地方公共団体等)22:00 〜 23:00 / 1min
【スライド:特例 1】
特則の1つ目、国・地方公共団体グループ。具体的にはこの5者。
- 国
- 都道府県
- 市区町村
- 都市再生機構(UR)
- 地方住宅供給公社
これらは そもそも宅建業法が適用されない。免許という枠組みの 完全に外側 にいる存在です。
なんで適用外なのかというと、考えてみてください。免許制度の目的は、悪い業者からお客さんを守ること ですよね。でも国や自治体って、そもそも 営利目的じゃない し、住民を騙すような取引もしない(仮にしたら、別の制度=住民監査とか議会とかでチェックされる)。だから免許制度の枠外、というロジックです。
覚え方は 「国・地方・UR・公社はフリーパス、農協は罠」。本試験ど真ん中の論点なので、絶対押さえてください。
じゃあ、ここで一旦、特則から離れて、別枠の 「みなし宅建業者」 に行きます。さっき「性質が違う」って言ったやつ。これも本試験で毎年問われるので、丁寧に解説します。
S1.17みなし宅建業者23:00 〜 26:00 / 3min
【スライド:みなし宅建業者】
はい、ここね、毎年本試験で問われる超重要論点 なので、丁寧にやります。「みなし宅建業者」、たぶん皆さん初めて聞く言葉ですよね。
まず法律用語の 「みなす」 の意味から。これね、「本当はそうじゃないけど、そう扱う」 って意味なんですよ。たとえば「成年とみなす」だったら、本当は未成年だけど成年扱いする、みたいな。
だから「みなし宅建業者」って言葉は、「本当はもう宅建業者じゃないけど、宅建業者として扱われる人」、こういう意味になります。
「うーん、なんで本当はそうじゃない人を、わざわざそう扱うの?」って思いますよね。これは完全に「お客さん保護」のため なんです。具体的なシーンで見せます。
不動産屋Aが、お客さんBに 3,000万円のマンション を売る契約を結びました。Bさんは住宅ローンも組んで、契約書にハンコもついた。引き渡しは2ヶ月後。鍵をもらって登記が移って、晴れて自分の家になる予定。
ところがその直後、不動産屋Aが 廃業届を出して免許失効 しちゃった。
さあ、Bさんはどうなる?
これね、考えてみてください。Bさんは3,000万円のローンだけ抱えて、鍵も登記もないまま放置。「免許切れたんでもう知りません」って言われたら、人生終了じゃないですか。
だから法律はこう言ってるんです。
「免許失効後も、契約済みの取引については、なお宅建業者とみなす」
つまり不動産屋Aは、免許がなくなった後でも、Bへの引き渡しや所有権移転までは引き続き宅建業者として扱われる。重要事項説明や37条書面の交付義務もそのまま継続。お客さんは最後まで保護される、というのがこの制度の根っこです。
覚えるポイントは 3つだけ。
ここでよく 「先生、新しいお客さんとの契約はもうダメなんですか?」 って質問あるんですが、ダメです。「結了する目的の範囲内」 って書いてあるとおり、すでに結んだ契約のクロージング作業だけ がOK。新規営業はもう絶対ダメ。
細かい話ですが、誰が「みなし」になるかも整理しておきます。
- 業者本人が 免許失効・取消 → 本人がそのまま みなし宅建業者
- 個人業者が 死亡 → 相続人 がみなし宅建業者として業務結了
- 法人業者が 合併で消滅 → 存続会社・新設会社 がみなし宅建業者として業務結了
覚え方フレーズは 「終わったけど、まだ終わってない」。免許の世界では終わってる、でもお客さんとの関係では終わってない、という感覚です。
じゃあ、特則の残り2つに戻りましょう。
S1.18特例(その2:信託会社・破産管財人)26:00 〜 27:00 / 1min
【スライド:特例 2】
特則の残り2つです。共通点は「免許不要」、違いは 「届出が要るか要らないか」。
まず 信託会社(信託銀行も含む)。これは 免許不要、ただし国土交通大臣に「届出」だけはしてね、っていうルール。
「免許とは何が違うの?」って気になりますよね。免許は 事前審査あり、欠格事由のチェックあり。届出は 「やります」って報告するだけ、審査なし。だいぶ軽い。信託会社って、すでに 信託業法という別の法律 で厳格に規制されてて、十分信用できる前提があるので「免許までは要らない、でも一応報告して」っていう中間の扱いになってます。
もう1つが 破産管財人。会社が破産したときに、裁判所が選任して、資産を売って債権者に分配する人のこと。
こちらは 免許も届出も両方不要。なぜか。営利目的じゃない(債権者のために売るだけ)し、しかも 裁判所が監督してる。お客さんを騙すリスクが構造的にゼロに近いので、規制不要というロジック。
| 特則 | 免許 | 届出 |
|---|---|---|
| 国・地方・UR・公社 | 不要 | 不要 |
| 信託会社・信託銀行 | 不要 | 必要 |
| 破産管財人 | 不要 | 不要 |
| みなし宅建業者 | 失効後も結了まで業者扱い | |
整理するとこの表になります。信託会社だけが「届出必要」、ここがピンポイントの引っかけポイント。本試験で「信託会社は免許も届出も不要」って肢が出てきたら、これ 誤り です。
はい、これでSECTION 1の論点は全部出揃いました。最後に、頻出論点を○×の過去問形式で総ざらいしましょう。
S1.19厳選超重要過去問 ○×一問一答27:00 〜 28:00 / 1min
【スライド:過去問○×一問一答】
SECTION 1の総仕上げ、4問サクッと解いていきましょう。即答できなかった問題は、今夜もう一度該当スライドに戻ってください。
はい、SECTION 1お疲れさまでした。「宅建業=宅地建物×取引×業」、「自ら貸借、取引にあらず」、「道公川広水」、「みなし宅建業者は結了まで」。この4つだけ持って帰れば、SECTION 1の8割は守れます。
じゃあ続いて、SECTION 2、免許制度 に進んでいきましょう。ここからは数字勝負の章です。
SECTION TWO免許制度・各種届出
【スライド:SECTION 2 タイトル / ディバイダー】
S2.1重要用語28:00 〜 29:00 / 1min
【スライド:重要用語】
SECTION 2、ここから僕が 「数字祭り」 って呼んでる単元。5年・90日・30日・30日・10日… 数字オンパレード。でも安心してください。ひとつひとつ 「なぜその数字なのか」 の意味から入れば、丸暗記の何倍もラクに残ります。
その前に、SECTION 2ぜんぶの土台になる用語を 2つだけ 押さえます。これ知らないと、この先30分しんどいので、ここは絶対についてきてください。
① 免許権者。読み方は「めんきょけんじゃ」。ひとことで言うと 「免許状を発行してくれる人」。宅建業の世界では 都道府県知事 と 国土交通大臣 の 2人だけ です。「市長は?」「区長は?」って質問よく出ますけど、ぜんぶ ×。第3の選択肢はないと割り切ってください。
② 事務所。これがクセモノ。法律上の事務所っていうのは 「契約を結ぶ権限のある人が常駐して、継続的に業務をやっている拠点」。つまり 本店・支店 のような"ちゃんとした司令塔"のことです。
ここで先に1つ刺しておきます。「案内所」「モデルルーム」は事務所じゃない。「えっ、人もいるしハンコもあるじゃないですか」って思いますよね。でも、案内所はあくまで そのマンションを売り切るまでの"仮設テント"。継続性がないので、法律上は事務所扱いされません。
OK、武器が揃いました。次のスライドで、知事免許と大臣免許を1枚絵で比較していきます。
S2.2比較29:00 〜 30:00 / 1min
【スライド:比較】
そもそも、なんで知事免許と大臣免許の2種類があるんでしょう。理屈はシンプルで、事務所が1つの都道府県に収まってるなら、その県の知事が監督すれば足りる。でも、複数の都道府県にまたがると、A県知事だけじゃ手が届かない。そこで 国(大臣)が全体を見る 必要が出てくる。それだけの話なんです。
| 知事免許 | 大臣免許 | |
|---|---|---|
| 事務所の場所 | 1都道府県内のみ | 2以上の都道府県 |
| 免許権者 | その都道府県知事 | 国土交通大臣 |
| 有効期間 | 5年 | 5年(同じ) |
| 営業区域 | どちらも全国どこでもOK | |
この表、いちばん赤線引いてほしいのは下2行です。有効期間も営業区域も、知事も大臣もまったく同じ。「大臣のほうがエラいから期間が長そう」「知事免許だと地元しか売れなさそう」、両方とも 誤解 です。
違うのは 「事務所がどこにあるか」 と 「免許状をくれる人が誰か」、この2点だけ。次のスライドで、制度の全体図をもう一段ズームアウトして見ていきましょう。
S2.3免許の制度30:00 〜 32:00 / 2min
【スライド:免許の制度】
具体的なシーンから入ります。あなたの友達が「会社員辞めて不動産屋やる!」って言い出した。いきなりオフィス借りて、看板出して、明日からお客さんに家を売れるか。売れません。なぜか。不動産取引は人生最大級の金額が動く からです。3,000万、5,000万、人によっては1億。だから、誰でも自由参入できないように、国がフィルタをかける。それが免許制度の存在理由です。
制度を支える柱は 4本 あります。声に出して。
この4本柱、これから30分話すこと全部の前提になります。覚え方は 「権・人・国・五(けん・ひと・くに・ご)」。権者2種、人は個人法人OK、営業は全国、有効期間5年。
そして、いちばん間違える人が多いのが 「申請したら即営業できる」 という思い込み。実際の流れはこうです。
申請書提出 → 免許権者の審査(欠格事由のチェック)→ 免許交付 → 営業保証金の供託(または保証協会へ加入)→ 供託の届出 → ようやく営業開始
免許もらった瞬間に営業できるわけじゃない、ここ本試験の超頻出。「免許を受ければ直ちに営業できる」って肢が来たら、迷わず 誤り。じゃあ最初のステップ、申請の中身を具体的に見ていきましょう。
S2.4免許の申請32:00 〜 35:00 / 3min
【スライド:免許の申請】
シーンから。あなたが新しく不動産屋を始めるとして、役所に提出するのが 免許申請書。これって要するに、「うちの会社、こういう人たちが、こういう場所で、こういう仕事をやります」っていう自己紹介カード なんですよ。
提出先は 免許権者。知事免許なら事務所のある都道府県知事へ、大臣免許なら国土交通大臣へ(実務上は本店所在地の知事を「窓口」として経由します)。
そして申請書に書く項目は 5つ。これ暗記マスト。声に出してください。
覚え方フレーズは 「名・人・場・士・副(な・ひと・ば・し・ふく)」、または 「ナ・ヒ・バ・シ・フ」 でゴロ化。意味で言うと 「会社の身分証明書」、誰が・どこで・何を・どうやってるかをぜんぶ国に見せる仕組みです。
そして冒頭でも言いましたが、申請から営業開始までは 5段ロケット。申請 → 審査 → 免許交付 → 営業保証金供託(or 保証協会加入)→ 供託の届出 → 営業開始。「免許もらった瞬間に営業」じゃないので、ここはもう一度。本試験で 「免許を受ければ直ちに営業できる」→ ×、決まり文句として叩き込んでください。
じゃあ、申請書に書いた5項目のどれかが途中で変わったらどうするのか。次のスライドへ。
S2.5変更の届出35:00 〜 37:00 / 2min
【スライド:変更の届出】
シーンから。あなたの会社が新店舗を出しました。あるいは社長が交代しました。あるいは専任宅建士の田中さんが退職して、代わりに鈴木さんが就任しました。──こういう「申請書に書いたことが変わった」イベントが起きたら、放っておかずに 役所にお知らせする義務 があります。これが 変更の届出。
キーワードは3つ、まとめて唱えます。
ここで多くの人が「え、なんで?」となるのが、⑤(宅建業以外の事業)だけ届出不要 という点。理由はシンプル。副業が変わってもお客さんに迷惑がかからないから。本業の宅建業務さえちゃんとしていれば、副業がラーメン屋になろうがカフェになろうがコインランドリーになろうが、不動産の取引相手は困らない。だから国も「⑤はいちいち教えてくれなくていいよ」と言ってる、というロジックです。
イメージは SNSのプロフィール変更。本名・所属会社が変わったら更新する。でも「趣味:ラーメン」が「趣味:アニメ」に変わっても誰も困らないので更新不要。それと同じ感覚。
じゃあ申請と届出の話が一段落したので、次は 免許の種類、知事と大臣の境目をもうひと掘りしましょう。
S2.6免許の種類37:00 〜 39:00 / 2min
【スライド:免許の種類】
もう一度シーンから。あなたの会社、本店は大阪。最近、東京のお客さんから「家を売ってほしい」と連絡が来た。営業マンが新幹線で東京に行って契約をまとめてきた。──さて、この会社は 大臣免許が必要 でしょうか?
答えは NO。大阪府知事免許のままで全国どこでも取引していい んです。「えっ、東京で営業してるのに大阪府知事免許でいいんですか?」って必ず聞かれます。いいんです。判定軸はあくまで 「事務所がどこにあるか」 だけ。
覚え方フレーズは 「事務所はローカル、営業はグローバル」。事務所の場所=免許の種類はその県ローカルの話、営業=お客さんを取りに行く範囲は地球の裏まで自由、っていう二段構え。
じゃあ実際の事例で判定練習を1分だけやります。次のスライドへ。
S2.7判定39:00 〜 40:00 / 1min
【スライド:判定】
知事 or 大臣、3問だけ判定演習。皆さん、頭の中で答えてから次の行を見てください。
パターンA:本店が東京、支店が東京と千葉。
→ 千葉と東京の 2都県にまたがる ので 大臣免許。
パターンB:本店が大阪、支店も大阪に3つ。
→ ぜんぶ大阪府内、1府内のみ なので 大阪府知事免許。支店の数は関係ないです、3つでも10個でも県をまたがなければ知事免許。
パターンC(引っかけ):本店が東京、案内所が沖縄。
→ 東京都知事免許。「沖縄にも拠点あるじゃん!」って引っかかった人、復習タイム。案内所は事務所じゃない。判定軸に絡みません。事務所は東京の本店だけなので、東京都知事免許で正解。
判定の感覚、つかめましたか。じゃあ次は、免許もらった後の話、免許証の返納 です。
S2.8免許証の返納40:00 〜 42:00 / 2min
【スライド:免許証の返納】
免許もらった後、「もう免許要らないから国に返してね」 って言われる場面が 4つ あります。逆に言うと、それ以外では返さなくていい。
ここで超頻出の引っかけ、「有効期間満了で失効したときは返納義務なし」。「え、なんで満了だけ返さなくていいんですか?」ってよく聞かれます。理由はこう。満了による失効=紙そのものが自動的にタダの紙になっちゃう から。「賞味期限切れの食品にわざわざ"食べないでください"って張り紙する必要ないでしょ?」 っていう感覚です。
覚え方フレーズは 「換え・取消・発見・廃業 → 返す/期限切れ → 返さない」。リズムで唱えて。「かえ・とり・はっけん・はい、返す。きげんぎれ、返さない」。
次は、ちょっとマニアックだけど確実に得点源になる論点、免許の条件 に行きましょう。
S2.9免許の条件42:00 〜 44:00 / 2min
【スライド:免許の条件】
知らない人多いんですけど、免許には「条件」をつけることができる、っていうルールがあります。宅建業法 第3条の2。地味ですが、本試験で1問丸ごとこれだけ、なんて出題もある油断ならない論点です。
具体的なシーンで言うと、たとえば申請してきた会社が 「専任宅建士があと1人足りない、来月入社予定です」 という状態。普通なら不交付ですが、免許権者が「じゃあ ○月までに補充すること という条件付きで免許出すよ」と。これが「条件」のイメージ。免許を出すか出さないかの 白黒の中間、というやつ。
例で言うと、「無料相談会を毎月10回やれ」みたいな会社の負担が大きすぎる条件は NG。「○月までに専任宅建士を補充せよ」のような合理的なものは OK。
じゃあ、いま条件の話で「更新」というワードが出てきたので、次のスライドで 更新そのもの を深掘りします。
S2.10免許の更新44:00 〜 46:00 / 2min
【スライド:免許の更新】
免許の有効期間は 5年。「ゴ・ネ・ン」、もう脳に焼き付けてください。知事も大臣もぜんぶ5年。5年経つと 失効 しちゃうので、その前に 更新申請 が必要です。
では、いつ更新申請を出すか。これ数字を3つ覚えます。
「なんで90日前から30日前?」って聞かれます。これ 運転免許の更新ハガキ と同じ感覚なんですよ。誕生日の前後しか更新できなくて、早すぎても遅すぎてもダメ、あれと同じ。役所側に審査時間(最低30日)を確保させる ためのバッファです。覚え方は 「90→30=6つの月(実際は60日)」。
でも、もし途中で事務所が増えて他県に進出したら、ただの更新じゃ済まないケースが出てきます。それが次のスライド、免許換え。
S2.11免許換え46:00 〜 48:00 / 2min
【スライド:免許換え】
シーンから入ります。あなたの会社、最初は大阪に本店だけだったので 大阪府知事免許。ある日社長が「東京にも支店を出すぞ!」と決断。──この瞬間、事務所が 2つの都道府県にまたがる 状態に変わります。すると 大臣免許に切り替えなきゃいけない。これが 免許換え。
免許換えのトリガーは 3パターン。覚え方は 「上がる・下がる・横ズレ」。
そして 最重要ポイント。免許換えは「古い免許の更新」じゃありません。「新しい免許の取得」です。これ手続きとしてもほぼ新規申請と同じで、書類を一からそろえる必要がある。
「え、なんで更新扱いじゃダメなんですか?」って質問よく出ます。理由はこう。免許換えは 「免許を出す人(免許権者)が変わる」 イベントなんです。たとえば①の知事→大臣なら、大阪府知事だった監督者が国土交通大臣に交代する。監督者が代われば免許も新規発行が筋、っていうロジック。「引っ越したら住民票も新しい役所で出し直し」 っていう感覚に近いです。
じゃあ、申請書の5項目、変更届、免許換えと、業者の情報が動く話が続きました。次はその情報が 外からどう見えるか、宅建業者名簿の話です。
S2.12宅建業者名簿(プロフィール)48:00 〜 49:00 / 1min
【スライド:宅建業者名簿】
シーンで言うと、あなたがマイホームを買おうとして、「この不動産屋、ちょっと怪しいな…」と不安になった。そんなとき、国土交通省や都道府県の窓口 に行けば 「宅建業者名簿」 ってのが置いてあって、誰でも自由に閲覧できる。要するに 業者の公開プロフィール帳 です。透明性を担保するための制度。
載ってる項目は 申請書の5項目とほぼ同じ(商号・役員・事務所・専任宅建士・他事業)。プラスして超重要なのが、
つまり、処分歴もぜんぶ載る。「3年前に業務停止1か月くらってます」みたいな情報がオープンになる。「悪さしたら世間にバレる」 っていう、業者にとってかなりの抑止力になってる仕組みなんですね。
じゃあいよいよSECTION 2のラスボス、廃業等の届出。表で一気に整理します。
S2.13廃業等の届出49:00 〜 52:00 / 3min
【スライド:廃業等の届出 表】
SECTION 2のラスボス、廃業等の届出。表で見るとゴチャっとしますが、攻略のコツがあります。先に表をどうぞ。
| 事由 | 届出義務者 | 届出期限 | 免許失効 |
|---|---|---|---|
| 死亡(個人) | 相続人 | 知った日から30日以内 | 死亡時 |
| 合併消滅(法人) | 消滅法人の元代表 | 30日以内 | 合併消滅時 |
| 破産 | 破産管財人 | 30日以内 | 届出時 |
| 解散 | 清算人 | 30日以内 | 届出時 |
| 宅建業の廃止 | 代表者 | 30日以内 | 届出時 |
表だけ見ると「うわっ」となりますが、2グループに分けると一気に整理できます。
このグループ分けの 理屈、めちゃくちゃ大事です。グループAは、もう本人や法人が物理的に存在しない。死んだ人や消滅した法人に免許持たせ続けるって意味不明ですよね。だから その瞬間に失効。届出はあくまで 事後報告。
一方グループBは 「破産しました」「解散します」「やめます」と言うだけ。本人や法人は まだ存在してる。だから 「届け出ます」と国に告げて初めて失効、というロジック。
覚え方フレーズは 「いなくなる系は即アウト、まだいる系は届出までセーフ」。これ表全部を1行で要約できます。
本試験で 「死亡後、相続人は新たに契約を締結できる」→ ×。みなしの権限はあくまで 「すでに進行中の取引を最後まで仕上げる」 ことだけで、新規契約は不可。ここ、すごい引っかけポイントです。
SECTION 2、一気に数字が積み上がりましたね。次のスライドで数字だけ全部まとめて、頭の中を整理しましょう。
S2.14暗記(数字まとめ)52:00 〜 53:00 / 1min
【スライド:暗記】
SECTION 2で出てきた数字を一気にまとめます。声に出して、リズムで脳に焼き付けてください。
そして数字とセットで、引っかけになる「対の論点」 もまとめて押さえてください。
数字5つ+対論点5つ、これだけ確実に押さえれば、SECTION 2は7割以上得点できます。じゃあ、知識を「使える状態」にするために、過去問○×で確認です。
S2.15厳選超重要過去問 ○×一問一答53:00 〜 54:00 / 1min
【スライド:過去問○×】
はい、SECTION 2お疲れさまでした!数字祭りを乗り切った皆さん、本当に立派です。ここで2分だけ休憩取りましょう。水分補給、伸び、深呼吸。
休憩2分間ブレイク54:00 〜 56:00 / 2min
はい、2分休憩タイム。伸びをして、水を飲んで、スマホもOK。脳をクールダウンさせてください。ぼーっとする時間って、実は記憶定着の黄金タイムなんですよ。
戻ってきたらラストのSECTION 3、免許欠格。「どんな人が免許もらえないか」っていう、これまた頻出の単元です。残り24分でサクサク行きます。じゃあ、また2分後に。
SECTION THREE免許欠格
【スライド:SECTION 3 タイトル / ディバイダー】
S3.1概要56:00 〜 57:30 / 1.5min
【スライド:欠格概要】
はい、ラストのSECTION 3、免許欠格 です。
想像してください。あなたが結婚して、これから住むマイホームを買おうとしてる。3,000万円のローン組んで、人生最大の買い物。その仲介をしてくれる不動産屋さんが、もし ついこの間まで詐欺で刑務所に入ってた人 だったらどうですか?……怖いですよね。お客の手付金、平気で持ち逃げされそう。
だから国は、「こういう過去がある人には宅建業の免許は出しません」 って線を引いてる。これが 免許欠格事由。該当すれば 新規はもらえない/既に持ってる人は取り消される、両方向の制度です。
ここで、7つのうち 2つだけ先に片付けちゃいます。シンプルだから。
1つ目、破産者で復権を得ていない人。たとえば会社の社長さんが事業に失敗して自己破産、まだ財産整理の真っ最中。これはNG。でもね、ここがポイント。破産しても「復権」(=借金チャラの宣言、ふつう破産手続きが終われば自動的にもらえる)を取れば、その日から即・免許OK。5年待つ必要なし。「破産者=絶対ダメ」じゃないんです、復権がカギ。
2つ目、心身故障で適正に宅建業を営めない人。判断力が著しく低下して契約事を任せられない、そういう状態の人ですね。
大事なのは 「復権で即OK」 の部分。あとで出てくる「5年欠格組」とゴチャゴチャに混ぜてくる引っかけが本試験頻出。破産は5年じゃない、即です。ここ太字で線引いといて。
じゃあ7つの全体像を次で。
S3.2免許の欠格事由(7つの一覧)57:30 〜 58:30 / 1min
【スライド:7つの欠格事由】
欠格事由は全部で7つ。「7個も?」って思った人、安心して。3グループに分けたら、一気にラク になります。
グループA「本人スペック的にムリ系」
→ ① 破産・心身故障、⑥ 未成年
グループB「過去にやらかし、5年クールダウン系」
→ ② 悪質取消、③ 刑罰、④ 暴力団員、⑤ 不正行為
グループC「身内に欠格者がいて巻き添え系」
→ ⑦ 役員等
イメージしてください。Aは 「そもそも入れない人」。Bは 「反省期間中の人」。Cは 「親戚が問題児で連帯責任くらった人」。
このSECTIONの 主役はグループB。「5年欠格組」、ここがゴリゴリ問われます。本試験で問題見たら 「これB組?それともAC?」 って一瞬で振り分けるのがコツ。
じゃあ、その前に重要論点と応用論点を3枚挟んで、そのあと各論に入ります。
S3.3重要58:30 〜 59:30 / 1min
【スライド:重要】
ここで、欠格事由の中で 特に重要なポイント をスライドで1枚挟みます。スライド原本の重要事項に沿って、念押しで解説してください。
※スライド本文を共有いただければ、ここに正確な口語スクリプトを書き入れます。
S3.4応用編 159:30 〜 61:00 / 1.5min
【スライド:応用編 1】
応用論点その1。スライドの本文に沿って解説してください。
※スライド本文を共有いただければ、ここに正確な口語スクリプトを書き入れます。
S3.5応用編 261:00 〜 62:30 / 1.5min
【スライド:応用編 2】
応用論点その2。スライドの本文に沿って解説してください。
※スライド本文を共有いただければ、ここに正確な口語スクリプトを書き入れます。
では、欠格事由の各論に入っていきましょう。まずは刑罰関係から。
S3.6刑罰関係62:30 〜 64:00 / 1.5min
【スライド:刑罰関係】
欠格事由の中で、いちばん複雑で、いちばん出る。それが 刑罰関係。5年欠格組の本丸です。
イメージしてみてください。芸能人が 覚醒剤で逮捕、懲役2年半の実刑 ってニュース、たまにありますよね。あれをやった人、不動産屋やれると思いますか?……たぶんダメだろうな、って思いますよね。それを条文で線引きしたのがこれです。
対象は2タイプ。
タイプ1:拘禁刑以上の刑に処せられた人
「拘禁刑」って初めて聞く人多いはず。これ、2025年に始まった新しい刑の名前 で、昔の「懲役」と「禁錮」を統合したもの。要するに 刑務所行きレベルの重い罰。罪名は問いません。窃盗でも詐欺でも傷害でも、拘禁刑食らったら一発で欠格。
タイプ2:「特定の罪」で罰金刑に処せられた人
ここ注意。罰金 ぜんぶ がアウトじゃないんです。「特定の罪」だけ。具体的には4種類:
① 宅建業法 違反
② 暴力系(傷害・暴行・脅迫)
③ 背任(人の信頼を裏切る罪)
④ 暴力団系(暴対法など)
覚え方は 「宅・暴・背・暴」(たく・ぼう・はい・ぼう)。不動産屋として信用できない系の罪、と覚えてOK。
逆に、駐車違反の反則金 とか 過失運転 の罰金、これは欠格に関係なし。「罰金=必ず欠格」じゃないので、ここで引っかけにかかる人ホントに多いです。「罪名チェック → 4種類のどれか?」 って手順で。
じゃあ、いつから5年を数えるのか。起算点が超重要なので次のスライドで詰めましょう。
S3.7刑罰(実刑の起算点)64:00 〜 65:30 / 1.5min
【スライド:刑罰】
起算点、ここ 絶対に間違えるな ってポイント。
結論から言います。5年は「執行終了」からカウント。「判決日」からじゃない。これ、本当に間違える人が多いんです。
シミュレーションしてみましょう。Aさん、3年の実刑判決 を受けた。
2026年 判決 │ ├─ 服役3年(刑務所の中、当然欠格) │ 2029年 出所 =「執行終了」 ← ここから5年スタート │ ├─ 5年の冷却期間(出所したけど、まだ欠格) │ 2034年 やっと免許OK
判決から数えると 合計8年 待つ。これが現実です。
本試験での引っかけ肢、こう来ます。「拘禁刑の判決を受けた者は、判決の日から5年を経過すれば免許を受けられる」 → ×。「判決から」じゃなくて 「執行終了から」、ですね。何度でも言います、出所してから5年。
覚え方フレーズ:「ムショ出てから、さらに5年」。これ呪文みたいに唱えて。
で、ここで気になるのが「執行猶予がついたら、どうなるの?」っていう話。これがまた超頻出論点。次のスライドへ。
S3.8●執行猶予の取扱い65:30 〜 67:00 / 1.5min
【スライド:●執行猶予】
まず 「執行猶予」 の意味から。芸能人が「懲役1年6ヶ月、執行猶予3年」って判決受けたニュース、聞いたことありますよね。あれは「本当は1年6ヶ月ムショ行きだけど、3年間問題起こさなければチャラにしてあげる」っていう、いわば「お試し執行延期」。3年間ちゃんと過ごせば、刑務所行かなくて済む。
このパターンの欠格はどうなるか。2段階 で考えます。
段階1:執行猶予期間中(=猶予3年の真っ最中) → 欠格。当然ですね、まだ問題が残ってる扱い。
段階2:執行猶予期間が満了した日 → その瞬間から即・免許OK。5年待たなくていい。猶予の3年が無事終わった = 刑が消えた、と扱うから。
これが実刑との決定的な違い。
【執行猶予】 判決 → 猶予期間中(欠格) → 満了 → 即・免許OK! 【実刑】 判決 → ムショ服役(欠格) → 出所 → さらに5年(欠格) → やっと免許OK
図で見ると一目瞭然。執行猶予 = 明けたら即復活、実刑 = 出てから5年プラス。「猶予明けからまた5年待つの?」って引っかけが本試験で出ますが、×。猶予満了で即OK、ここブレないでください。
覚え方フレーズ:「実刑はプラス5、猶予明けは即0(ゼロ)」。じゃあ次、暴力団員のはなし。
S3.9暴力団員67:00 〜 68:00 / 1min
【スライド:暴力団員】
欠格事由④、暴力団員。これはわりとシンプル。
パターン1:現役の暴力団員 → 問答無用で 欠格。暴対法で指定されてる暴力団に所属してる人ですね。説明不要。
パターン2:元暴力団員(足を洗った人)→ 「やめた日」から5年は欠格。
ここで「明日からカタギです、免許ください」は通らない。「ホントに更生したか、社会復帰しても大丈夫か」を見極める クールダウン期間、それが5年。映画の極道引退シーンみたいに、足を洗っても すぐには信用してもらえない、っていう仕組みです。
この5年というワード、覚えありますよね? そう、5年欠格組の1メンバー なんです。ぜんぶで4種類ある5年欠格組、暴力団員は4つ目。あと 悪質取消・拘禁刑以上・特定罰金 と並ぶ「クールダウン4兄弟」と覚えてください。
次、不正行為等の話に行きます。
S3.10不正行為等をした者68:00 〜 69:30 / 1.5min
【スライド:不正行為等】
欠格事由⑤、不正行為等。2パターンあります。
パターン1:過去5年以内に、宅建業に関して「不正」または「著しく不当」な行為をした人
たとえば、過去に宅建業者だったときに お客さんに虚偽の重要事項説明をして、トラブルを起こした。これは過去の実績ベース。
パターン2:将来、宅建業に関して「不正」または「不誠実」な行為をする おそれが明らか な人
注目はこっち。「将来やりそう」って見込みだけで、もう欠格。「証拠はないけど、行動パターン的にこの人ヤバそう」って判断されたらアウト。
「えっ、未来予測で資格剥奪、それアリ?」と思いますよね。アリなんです。なぜか。不動産は 人生の大金 を扱う。詐欺が起きてから「すいません、免許取り消します」じゃ被害者の損は取り戻せない。だから 「疑わしきは入れず」 でガードしてる。
覚え方フレーズ:「やった人は5年、やりそうな人はその場でアウト」。
注意:「不正」「不当」「不誠実」って似た言葉が並びますが、全部 「真面目に商売やる気がない人」 っていう同じ趣旨。神経質に区別しなくてOKです。
次、未成年者。
S3.11未成年者69:30 〜 71:00 / 1.5min
【スライド:未成年者】
欠格事由⑥、未成年者。条文は固いですが、噛み砕けば 「子どもが商売やるなら、親をチェックする」 話です。
イメージ。高校生のRくん(17歳)が起業して、不動産屋やりたい!って言い出した。日本の法律では未成年者が単独で本格的なビジネスをやるには、親(=法定代理人)から「商売OKだよ」っていう許可をもらう のが基本。これがあるかないかで、未成年は2タイプに分かれます。
タイプA:営業許可をもらっている未成年者(=成年者と同一の能力扱い)
→ 親はもう関係なし、本人だけ 欠格チェック。事実上「大人扱い」
タイプB:営業許可をもらっていない未成年者
→ 親(法定代理人)が表に出てくる。親が①〜⑤に該当しないか をチェック。親がクリーンなら本人も免許OK、親が欠格者なら本人もアウト。
例えるなら、子どもが レアカードを持つには親の許可が要る 感覚。許可をもらってない状態なら、その親がちゃんとした人かまでセットでチェックされる、と。
本試験での頻出引っかけ:「未成年者は 営業許可があっても 法定代理人の欠格をチェックする」 → ×。許可がない未成年だけ親チェック、ここで間違えやすい。
ここまでで欠格事由の各論を見てきました。次のスライドで、5年欠格パターンを 時間軸 で総整理。これ覚えれば欠格はほぼ取れます。
S3.12時間軸(5年欠格パターンの整理)71:00 〜 73:30 / 2.5min
【スライド:時間軸】
時間軸で5年欠格を総整理。これがこの章のクライマックス。
この図から3つ読み取ってください。
ポイント1:5年の起算点はバラバラ
悪質取消なら「取消の日」、拘禁刑なら「出所の日」、罰金なら「執行終了の日」、暴力団なら「脱退の日」。「判決日」起算は1個もない。
ポイント2:判決日から5年は誤り(実刑の場合)
ムショに入ってる期間は5年に 含まれない。出所してからカウント開始。
ポイント3:復権と執行猶予満了だけは「即OK」のVIPコース
待ち時間ゼロ。ここ引っかけ頻出。
覚え方フレーズ、絶対唱えて:「ヤバ4種は5年お預け、復権と猶予明けはVIP即OK」。3回唱えて、声に出して。……はい、声出した人、合格に近づきました。
じゃあ最後の欠格事由、役員等の話に進みましょう。
S3.13役員等の欠格事由73:30 〜 74:30 / 1min
【スライド:役員等の欠格】
欠格事由⑦、ラスト。役員等の欠格。これは 法人(会社) 名義で免許とるときの話です。
シーンを描きます。あなたが取締役5人の不動産会社の社長。免許申請しようとしたら、取締役の1人が3年前に詐欺で実刑食らってた。……どうなるか。あなたの会社、全体としてアウト。免許もらえません。
これがルール。「役員」または「政令使用人」のうち誰か1人でも、欠格事由①〜⑤に該当 → 法人ぜんぶアウト。フレーズで覚えるなら 「役員1人ダメ、会社全部アウト」。
ここで2つの専門用語をクリアに。
「役員」って具体的に誰?
業務を執行する人。取締役、執行役、代表取締役 など。監査役は含まない! なぜなら監査役は「業務をチェックする側」で、現場で執行する人じゃないから。本試験頻出ワード:「監査役も役員等に含まれる」→ ×。何度でも言います、監査役は対象外。
「政令使用人」って何?
名前イカついですが、要するに 支店長クラスの幹部。本店や支店の代表として契約を結べる人。会社の顔として動く立場だから、役員と同じレベルでチェックされる、という発想です。
整理:役員(監査役除く)+ 政令使用人(支店長クラス)、これらが法人の欠格チェック対象。次は、この「巻き添え」がどう広がるかを見ます。
S3.14連鎖(欠格の波及)74:30 〜 76:00 / 1.5min
【スライド:連鎖】
S3.13の話、これがさらに広がるのが 「連鎖」 の発想。欠格は本人だけで止まらないんです、ドミノみたいに周りに波及する。
┌──────────────┐
│ 不動産㈱A │
│ ┌──────────┐ │
│ │ 役員5名 │ │
│ │ うちX 1名│ │ ← Xが元暴力団員(脱退3年目=まだ欠格中)
│ └──────────┘ │
└──────┬───────┘
│
▼
不動産㈱A 全体が欠格!
(ほかの役員4人がどれだけ
クリーンでも関係なし)
連鎖が起きるシーンは3パターン。
パターン1:個人 → 法人へ波及
会社の役員1人が欠格 → 会社ごと全滅(さっきのS3.13)
パターン2:法人 → 別の法人へ波及
欠格法人Aの役員XX氏が、別の法人B でも役員をやっている → 法人Bも巻き添えで欠格。1人の欠格者が2社をなぎ倒すパターン
パターン3:未成年 → 法定代理人へ波及
営業許可のない未成年者が申請 → 親が欠格者だと、未成年も連鎖アウト(S3.11の話)
実務の小話:だから不動産会社が新しく役員を採用するとき、過去の経歴をめちゃくちゃ厳しくチェック します。「採用したら法人ごとアウト」っていう核爆弾を抱えるからです。役員1人で会社が死ぬ、それくらい欠格の連鎖は重い。
では過去問で実戦感を確かめましょう。
S3.15厳選超重要過去問 ○×一問一答76:00 〜 77:00 / 1min
【スライド:過去問○×】
このSECTIONの○×3連発。さっきの図を頭に浮かべながらどうぞ。
はい、SECTION 3もこれで終わり。じゃあ最後、80分全体の総仕上げ・超重要過去問9問に進みましょう。ここまでの全SECTIONの知識を一気に問います。
END1超重要過去問セレクト(全9問)77:00 〜 79:00 / 2min
【スライド:超重要過去問9選】
今日の総仕上げ、超重要過去問9問。本試験で何度も問われてるド頻出ばかり。考える時間は1問15秒、テンポよくいきます。
9問、何問取れましたか。7問以上なら今日の内容かなり定着してます。じゃあ最後、まとめと宿題で締めます。
END2まとめ・宿題・締め79:00 〜 82:00 / 3min
【スライド:おつかれさまでした】
はい、お疲れさまでした。80分、全部終わりました。よくぞここまでついてきました。最後、3つだけおさらいします。
SECTION 1:宅建業とは何か
宅地建物 × 取引 × 業 の3要素。「自ら貸借は取引にあらず」「みなし宅建業者は結了まで」、この2フレーズは耳タコにしてOK。
SECTION 2:免許制度の全体像
知事 or 大臣、有効期間5年、更新は90日前から30日前、変更届は30日以内、免許の条件あり、免許換えは新規取得、廃業届の失効2グループ。数字の山を乗り越えました。
SECTION 3:免許欠格
5年クールダウン4種類(悪質取消・拘禁刑以上・特定罰金・元暴力団員)、即OK系2種類(復権・執行猶予満了)。そして 「役員1人ダメ、会社全部アウト」 の連鎖。
ここでテキスト閉じて、目をつぶって。今日の中で「これだけは絶対忘れない」と思ったものを 3つだけ 思い出してみてください。【10秒間】
……思い出せた人、素晴らしい。脳に刻まれてる証拠です。思い出せなかった人も全然大丈夫。今日中にもう一回流し読みすれば、この80分のレールにすぐ戻れます。
宿題は3つ。これ、騙されたと思って今日中にやってください。
1つ:○×問題で今日のセクション分を解く(今すぐ、または寝る前)
2つ:「自ら貸借、取引にあらず」を声に出して10回(お風呂でどうぞ)
3つ:5年欠格の4パターンを紙に書き出す(明日の朝イチ、白紙から)
口で唱える、手で書く、これが最強の組み合わせ。音読は記憶への高速道路、書写はガードレール。両方使えば情報が逃げません。
宅建は 1日コツコツ、3ヶ月続ければ受かる試験。今日この80分を聞ききったあなたは、もう合格者の入り口に立ってます。次回もお会いしましょう。お疲れさまでした!
📝 講師メモ
- 全体82分(休憩2分込み):S1=25min, S2=26min, S3=20min, OP=3min, END=5min, 休憩2min。
- Google Slides「解説強化版」(全56枚)の順序に対応。各スライド1枚=1節(52節)。
- 本文はトップ宅建講師10名(パネル方式)の相互監修済み。シーン先行→抽象ルール→引っかけ先回り→覚え方フレーズ→次節への橋渡しの型で統一。
- S3.3〜S3.5(重要・応用編1・応用編2)はスライド本文未受領のため、現在プレースホルダー。原本を共有いただければ口語スクリプトを書き入れます。
- S1.10(9マス表)・S1.17(みなし)・S2.4(申請)・S2.11(換え)・S3.7(刑罰起算点)・S3.8(執行猶予)・S3.12(時間軸)・S3.14(連鎖)は絶対に飛ばさない。
- 操作Tips:タイマー▶/緑=早い・赤=遅れ/各節右上 ○ で完了マーク/👁 で講師⇄受講生ビュー切替/🔍で文字検索。